2023年07月19日

7月11日付「スポーツ史学会」記載の一部訂正について

各位

このたび、7月11日付投稿の「スポーツ史学会」記載の一部に誤記がありましたので、以下の通り、訂正いたします。

「母の小学校中学の同級生で、スポーツ史学会の会長を務めた故稲垣正浩博士(1938~2016)が主宰していた21世紀スポーツ文化研究所の先月の例会で出席者の総意で私をスポーツ史学会の会員に推薦したいとの連絡が先月の28日に入った。」(誤)

「母の小学校中学の同級生で、スポーツ史学会の会長を務めた故稲垣正浩博士(1938~2016)が主宰していた21世紀スポーツ文化研究所のメンバーが所属するスポーツ史学会への入会申込を先月28日に行った。」(正)

上記の通り訂正方よろしくお願い申し上げます。お手数をおかけいたします。

また、本件に関しまして、関係者様各位に大変ご心配並びにご迷惑をおかけ致しましたこと、深くお詫び申し上げます。

2023年7月19日

柴田晴廣  


Posted by 柴田晴廣 at 07:07Comments(0)

2023年07月11日

スポーツ史学会

 母の小学校中学の同級生で、スポーツ史学会の会長を務めた故稲垣正浩博士(1938~2016)が主宰していた21世紀スポーツ文化研究所の先月の例会で出席者の総意で私をスポーツ史学会の会員に推薦したいとの連絡が先月の28日に入った。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%B2%E5%9E%A3%E6%AD%A3%E6%B5%A9
http://sportshistory.sakura.ne.jp/
 実は、その先月の28日、成田記念病院の緩和ケア病棟に入院した。
 投稿が遅くなったのは、そのためだ(昨日退院)。
 推敲中の私の著作『穂国幻史考(増補新版改訂)を含む。
 私の著作の著作物の利用(※1 著作権法63条を下記に記載)については、21世紀スポーツ文化研究所の関係者、スポーツ史学会の会員の方については、利用許諾料(ロイヤリティ)は無料とします。
 また、私の著作は、膨大な量で、先の論考を前提に、後の論考を言説を展開していることから、著作権法上の編集(※2 著作権法12条を記載)ではなく、通常にいう編集であれば、同一性保持権(※2 著作権法20条を記載)の規定の範囲で編集することwも構いません。 

※1
 (著作物の利用の許諾)
63条 著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる。
2項 前項の許諾を得た者は、その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を利用することができる。
3項 利用権(1項の許諾に係る著作物を前項の規定により利用することができる権利をいう。次条において同じ。)は、著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない。
4項 著作物の放送又は有線放送についての1項の許諾は、契約に別段の定めがない限り、当該著作物の録音又は録画の許諾を含まないものとする。
5項 著作物の送信可能化について1項の許諾を得た者が、その許諾に係る利用方法及び条件(送信可能化の回数又は送信可能化に用いる自動公衆送信装置に係るものを除く。)の範囲内において反復して又は他の自動公衆送信装置を用いて行う当該著作物の送信可能化については、23条1項の規定は、適用しない。

※2
 (編集著作物)
12条 編集物(データベースに該当するものを除く。以下同じ。)でその素材の選択又は配列によって創作性を有するものは、著作物として保護する。
2項 前項の規定は、同項の編集物の部分を構成する著作物の著作者の権利に影響を及ぼさない。

※3
 (同一性保持権)
20条 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。
2項 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
 1号 33条1項(同条4項において準用する場合を含む。)、33条の2第1項又は34条1項の規定により著作物を利用する場合における用字又は用語の変更その他の改変で、学校教育の目的上やむを得ないと認められるもの
 2号 建築物の増築、改築、修繕又は模様替えによる改変
 3号 特定の電子計算機においては実行し得ないプログラムの著作物を当該電子計算機 において実行し得るようにするため、又はプログラムの著作物を電子計算機においてより効果的に実行し得るようにするために必要な改変
 4号 前3三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変
  


Posted by 柴田晴廣 at 12:35Comments(3)穂国幻史考

2023年06月19日

人生のカウントダウン

 本日、訪問資料に来てもらったが、思っていたような緩和ケアの選択はないようだ。
 はっきりいって、ここ数日、苦しい。
 ある種の生き地獄だ。
 この生き地獄を緩和できるケアはないようだ。
 こうなると、生き地獄を続けるより、死を選びたい。
 平均寿命よりだいぶ短いが、これはこれで自分らしい人生だったと思う。

追記(16:15)
 自分の葬儀をどう行うか、母の葬儀をどう行ってもおらうか、残された時間にやっておかなくてはいけない事項はある。
 歩行が困難になった今、銀行に現金の曳きおろしを行くのも難儀だが、葬儀をどうおおこなうかとともに、お寺に先払いしえとこうと思う。
 明日は頑張って金融機関に行ってこよう。

追記(19;40)
 葬儀等の手配を終えたら、墓仕舞についても手配をしておかなければならない。
 むなしいものだ。

追記(6.20 11:17)
 昨日訪問リハビリでリンパマッサージをしていただきました。
 即効性はありませんが、リンパ滞留による浮腫に効果があるようです。
 1時間丁寧に施術していただき、下腹部の浮腫みも少し改善したようです。

追記(6.20 15:30)
 ついさっきまで一時間ほど、私自身と母の葬儀や戒名について打ち合わせをし、先にお布施を払っておいた。
 住職といっても、うちから百メートルと離れていないし、住職は私より二つ下ということもあり、尚くん、晴くんで互いを呼びあいいろいろと話をした。
 仏壇屋への位牌の手配等も尚くんがやってくれるそうだ。
 49日の法要の布施まで払った。これで一段落した。
 何度か書いていると思うが、母さち子の戒名は勇室幸明(こうみょう)大姉、私のお戒名は理證晴連居士。
 曹洞宗だが、鼓鉢三通はなしの僧侶二人を頼んだ。
 鼓鉢三通は、もともと野辺送りに行われたものであり、現代の葬儀では必要ないからだ。

追記(6.27)
 本日今後の緩和ケアの方針を決めるため、朝から豊川市民病院に行ってきた。
 緩和ケアに有効な措置はなく、まして在宅での緩和ケアは限界があるそうだ。
 結局輸血以外の措置はなく、痛み等が緩和されることはなかった。
 最期は自宅でということもあるが、在宅での緩和ケアは有効な措置はなく、明日から成田記念病院のホスピスに一定期間入院することに決めたb。
 以上のような状況から、そう長くはないと思います。
 読者の皆様感謝しております。
 またどこっかで。
  


Posted by 柴田晴廣 at 15:01Comments(18)

2023年06月13日

神事藝能と古典藝能

 私は過去形ではあるが、若干吃音があった。
 二代及び三代の三遊亭圓歌は吃音を克服したという例を知っていたから(三代は、吃音者を主人公とする新作を持ちネタとしていたが)、若干の橘尾音なら、寄席に行って落語を聞けば、直せるだろうと思い、大学入学で上京した折に、演技場に通った。
 幸い、何度も通わずに克服できた。
 落語の演目には芝居を基にしたものもあり、また落語を元ネタとする芝居もある。
 寄席に通ってそれを知ったわけだが、それをきっかけに芝居も見るようになった。
 芝居を見るようになったとはいえ、金銭的余裕はないことから、もっぱら「大向こう」で感激した。
 若かったことから、見巧者のかたから、いろいろと芝居について教えていただいた。
 話は変わるが、私は、中学のとき、若葉祭の上若組で隠れ太鼓を踊り、若い衆を抜けてからは20年近く上若組n大山車で笛を吹いていた。
 下記動画の向かって左が、上若組の大山車。
https://www.youtube.com/watch?v=iMtRHaTEq0s
 芝居についての知識があれば、この隠れ太鼓は、人形振りの影響を受けたものだとわかるだろう。
 拙著『穂国幻史実(増補新版)』第三話「牛窪考」首位一補遺三で隠れ太鼓を取り上げているが、芝居の知識を駆使して考察したものである。
  


2023年06月07日

日本語について

 日本語は、歓呼k・朝鮮語と同様に膠着語に属する。
 満州語や蒙古語も膠着語である。
 蒙古、満州、韓半島という流れで伝来したものといえる。
 日本語を考える上で、韓国。朝鮮語の習得は不可欠。
 もう一つ日本語を考える上で、重要なのは、アイヌ語。
 アイヌ語は抱合語に屬し、マレー・インドネシア語、タガログ語、台湾先住民の言語も抱合語だ。
 黒潮の流れに乗ってきた人たちの言語といえる。
 弥生、縄文を考える上でも重要であるし、蝦夷とアイヌの関係を考える上でもアイヌ語の習得は重要になる。
 ちなみに中国語は孤立語、英語やフランス語、ドイツ語などは屈折語に分類される。
 余談になるが、私は韓国・朝鮮語を理解できたことから、笹踊朝鮮通信使影響説を唱えることが出来た。  


2023年05月27日

萬勝號の遠州袖志ヶ浦漂着と梅が枝節

 前回の投稿のコメントで、九連環―かんかんのう―梅が枝節に話が及んだ。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1274062.html
 かんかんのうは、清樂の代表曲・九連環をアレンジしたもので、唐人踊が伴った。
 文政3(1820)年に難波堀江の興行で評判になった。
 梅が枝節は、明治11(1878)年、劇作者・假名垣魯文(1829~1894)が、「かんかんのう」の旋律に、人形淨瑠璃や歌舞伎狂言で知られる『ひらかな盛衰記』(元文4(1739)年、大坂竹本座で人形淨瑠璃として初演(二代目竹田出雲(1691~1756)、三好松洛(1695~1771?)らによる合作の全五段の時代淨瑠璃、同年丸本物として歌舞伎上演)の第四段目「神崎揚屋の段」)で、遊女・梅ヶ枝が、再會した梶原源太景季(1162~1200)のために無間地獄に落ちるのを覺悟して「無間の鐘」(叩けば富を得るも來世では無間地獄に落ちるとされる鐘)に準えた鉢を叩いたところ、小判が降る場面)からヒントを得た歌詞「梅ヶ枝の手水鉢」(元唄)を戲れで付けたものといわれる。
 一般に、九連環は、長崎の唐人から傳わり、廣まったといわれるが、江戸額の大家・三田村鳶魚(1870~1952)は、曲亭馬琴(1767~1848)の『著作堂一夕話』(享和4(1804)年に發行した『蓑笠雨談』を弘化5(1848)年に改題して發行)を引き、寛政12(1800)年に、遠州袖志ヶ浦(太田川河口の福田(ふくで)漁港邊り)に漂着した、清國船・萬勝號の船員から傳わり、廣まったという別るd-ともあった旨を主張している。
 先に述べたように、梅が枝節は、『かたかな盛衰記」で、遊女・遊女・梅ヶ枝が、叩けば無間に金が出るといわれる無間の鐘に準っらえた手水鉢を叩くという場面をモチーフにし、歌詞を捜索したものだ。
 その無間の鐘は、「遠州七不思議」の一つに數えられ、「遠州七不思議」によれば、「無間の鐘」は、遠州菊川の空道上人が掛川の粟ヶ岳(標高532㍍)にあった曹洞宗の寺院・無間山觀音寺(掛川市東山)に懸けたといわれる(觀音寺は明治の廢佛毀釋により廢寺となり、粟ヶ岳には阿波々神社(掛川市初馬/天平8(736)年創建)のみが殘る)。魯文も掛川に近い遠州袖志が浦が「九連環」の傳來ルートの一つとの認識があり、替え歌「梅ヶ枝の手水鉢」の創作に際し、「無間の鐘」を思い浮かべたのだろう。
 話は変わるがあ、荒俣宏著『帝都物語外伝』のタイトルは、「機関童子」。
 この機関童子は、牛久保の若葉祭の「隠れ太鼓」の稚児を指す、荒俣の造語である。
 落語『駱駝の葬禮(そうれん)』は、遺体を文樂人形に見立て、かんかんのうに合わせ、唐人踊を躍らすという内容であるが、直接明言していないものの、荒俣は、間接的に若葉祭の隠れ太鼓と『芥田の葬禮』に關係があると考えていたと見て取れる箇所がある。
 そして、私が若い衆だったころは、上若組は、隠れ太鼓が演ぜられる大山車を曳行するとき、かんかんのうを歌っていたのである。

  


Posted by 柴田晴廣 at 10:49Comments(44)牛窪考(増補版)

2023年05月24日

色彩のブルース

 一昨年、救急車で搬送されてから、吞みにいくほど体調は回復していない。
 東三河には、中々ないが、EGO-WRAPPINの「色彩のブルース Midnight Dejavu」が流れていて違和感がない店が、私は好み。
https://www.youtube.com/watch?v=xpy47vqynmI
 カラオケにも入っているが、歌っている人を聞いたことがない。  


Posted by 柴田晴廣 at 16:55Comments(12)雑談

2023年05月17日

持統

 昨夜10時からのEテレの番組「知恵泉」では、持統(645~703)を取り上げていた。
 タイトルは、「持統天皇 “日本”誕生!三代でつなぐ国づくり」。
 持統が天智・天武が目指した国づくりを引き継ぎ、“日本”を作り上げたのか、といった内容であった。
 カビが生えたような内容であったが、一応、視聴。
 とはいうものの、睡魔が襲い、ところどおころしか記憶にない。
 その中で、記憶にあるのが、『日本書紀』の編纂は天武の時代に始められたというバカげた話だ。
 『日本書紀』の編纂は、持統の時代に始められている。
 『日本書紀』は、推古朝(実際には、蘇我大王時代)に編纂された天皇記等や天武の時代に、記録校訂が行われた帝紀と上古の諸事を焚書し、新たに捜索した物語を史実のごとく騙るものである。
 この程度の内容で、受診料を徴収していると思うと腹が立つ。  


2023年05月16日

祭禮ないし祭禮組織の變容

 私は、コロナ下で、祭禮ないし祭禮組織の變容が顕在化すると予想していた。
 実際、先に投降した「若葉祭」のコメントで記したように、若葉祭でも、たった3年の中止で、著しく變容が顕在化しました。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1269434.html
 14日午後9時に、NHK総合テレビで放送された「NHKスペシャル」は、「お祭り復活元年〜にっぽん再生への道〜」のタイトルであった。
 「お祭り復活」の文言に、違和感を覚えたし、その違和感の通り、祭禮ないし祭禮組織の變容ではなく、「にっぽん再生への道」が副題になっている。
 取り上げられたのは、国府宮の裸祭、徳島県太鼓台、鹿児島県の初午祭、新潟県の古志の火まつり。
 国府宮の裸祭の裸男は、氏子に限らないし、続く徳島の太鼓台でも、氏子だけでは太鼓台の担ぎ手が足りず、地区内の企業の従業員を動員するというものであった。
 初午祭や火まつりも人手不足(高齢化による)で、存続が困難になり、初午祭では、学生がデジタル配信により観客を増やす、火まつりでは、今年で最後になるものの、仮想空間での観客を増やし、再生につなげるというものであった。
 こんな話は、コロナ下以前から顕在化していたことで、今回わざわざ取り上げるまでもないこと、
 限界集落では、集落出身者が、祭禮の折のみ帰ってきて、祭禮に参加することは、一昔以上前から行われています。
 今回取り上げたのは、単にその手段がデジタル媒体だということだけでした。
 村落共同体が崩壊しても祭禮は存続します。花祭りなどがその例です。
 今回放送が採り上げたのは、祭禮とイベントをごっちゃにしており、副題の「にっぽん再生への道」は、「祭禮がイベントとして再生する過程」というのが正確な表現だと思いました。
 要するに、番組制作者が、実際に祭禮に携わったことのないど素人が、コロナによる3年の中止で、祭禮がどうなったかといった程度の低い番組構成になったと私は理解しました。

  


Posted by 柴田晴廣 at 14:15Comments(4)穂国幻史考牛窪考(増補版)

2023年05月16日

こんなこと初めてだ

 本日、豊川市民病院の消化器内科、11時予約で受診予定であった。
 採決があることから、早めに出かけたが、駐車場が満車で、敷地内に入るも、そこから動かない。
 到底11時に駐車できるとは思えず、あきらめて、電話でキャンセル。
 薬がなくなっていたが、信愛クリニックの訪問診療の手配をしてあり、先週の金曜日に往診、本日午後にも往診ということで、訪問診療で薬は調達することにした。
 偶然、私は、訪問診療を手配してあったが、そうでない受信者は、どうしたんだろうか?
 キャンセルの電話をしたとき、交換の係が、「やっぱり駐車場入れないですか」といっていたことから、あきらめてキャンセルした者が相当数いたのだろう。
 どうしても、本日の受信を希望ということになれば、タクシーや救急車の利用との選択になるのだろう。
 私が諦めて、市民病院の敷地を出ることには、敷地に入れない車で渋滞していた。
 こんなことは初めてであるが、なぜこんなことになったのだろう。
 原因を突き止めた人がいれば、コメントして欲しいい。  


Posted by 柴田晴廣 at 11:10Comments(0)

2023年04月29日

見性成佛

 このweb-logで何度も書いているが、此の世も彼の世も胡蝶の夢と思っている。
 そして、その連続が輪廻轉生。
 楽しい夢ばかりではないから、六道輪廻。
 醫療行為は、四苦からの衆生濟度。
 生老病死は、生まれ、老い、病になり、やがて死を迎えるという人生の順に並んでいるのではなく、苦しい順に並んでいると今は思っている。死も苦しいだろうが、生き地獄の言葉もあるように生きることは、死より苦しいこともある。治る病は數多あれど、老いには抗えない。
 ただ、その生老病死も所詮は幻想だろう。
 すべての事象が共同幻想であり、受想行識もまた自己幻想ないし対幻想にすぎないからだ。
 正法明如來という佛が、衆生濟度のため、菩薩になった觀自在菩薩が説く、智慧。
 般若心經の理解は深まり、四苦からは解放された。とはいえ、般若心經に書かれた文字からの受想行識の理解であり、直指人心 見性成佛ではない。
 悟りははるか向こう。まだまだ輪廻轉生は続く。
 先に投降した不立文字の続きである。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1270787.html  


Posted by 柴田晴廣 at 10:51Comments(39)雑談

2023年04月26日

親鸞、日蓮、空海と明星のスタンス

 前回の投稿のコメントで、安達君が、宗旨は眞宗高田派と記していた。
 https://tokosabu.dosugoi.net/e1270787.html
 眞宗高田派の本山は現在三重県津市の高田山專修寺であるが、この專修寺は元々下野國芳賀郡高田村(栃木県真岡市高田)にあった本寺高田山專修寺をいった。
 下野の專修寺(本寺專修寺)は、嘉祿元(1225)年に、明星天子のお告げにより、親鸞(1173~1263)が建立した如來堂を起源とし、弟子の眞佛(一二〇九~一二五八)が管理していたが、眞佛の跡を繼いだ顯智(一二二六~一三一〇)は三河で布教をし、和田山勝鬘寺(岡崎市針崎町朱印地/眞宗大谷派)、昭高山願照寺(岡崎市舳越町本郷/眞宗本願寺派)、塚本山明法寺(安城市安城町拝木/眞宗大谷派)を據點とした和田門徒が形成される。
 三河の高田派の進出もこれによる。
 さて、本寺專修寺は、明星天子のお告げにより建立されるが、陰陽道で明星を神格化したのものが、八將神の一柱の大將軍であり、その本地の他化自在天は、第六天魔王波旬ともいわれ、佛道の修行を妨げる魔王である。
 親鸞は、佛道修行の妨げとなる、妻帶、蓄髮していたし、僧侶の妻帶、蓄髮を認めていた。その親鸞は、皍身成佛を手段として衆生の救濟の途を開いた。
 日蓮(1222~1282))は、千光山清澄寺で出家得度し、清澄寺で立教開宗した。清澄寺の本尊は虚空藏菩薩、日蓮は、その虚空藏菩薩に、「日本第一の智者となし給え」と、願を掛けたという。
 虚空藏菩薩が明けの明星の化身といわれる。
 日蓮は、第六天魔王波旬について、佛道修行者を『法華經』から遠ざけようとして現れる魔であると説くも、純粹な『法華經』の信者には、力を貸す天魔と、説いている。また日蓮が現した『法華經』の曼荼羅にも、第六天魔王波旬が描かれている。
 『佐渡御勘氣抄』で、「海邊の旃陀羅か子なり」と稱した日蓮は、惡人正機(『歎異抄』三章)に目が向いたはずだ。
 第六天魔王波旬を純粹な『法華經』の信者には、力を貸す天魔と解釋したのは、『法華經』卷八收録の二五品「觀世音菩薩普門品」(通稱『觀音經』)の一節「應以大自在天身 得度者 皍現大自在天身 而爲説法」もヒントになっただろう。他化自在天と大自在天は異なる天尊であるが、道元(1200~1253)は『正法眼藏』の「諸惡莫作」で、「いはゆる諸佛 あるいは自在天のことし 自在天に同不調なりといへとも 一切の自在天は諸佛にあらす」と説いている。日蓮は、「觀世音菩薩普門品」の一節「應以大自在天身 得度者 皍現大自在天身 而爲説法」の一節の大自在天を他化自在天に置き換え、第六天魔王波旬を純粹な『法華經』の信者には、力を貸すとの言説を思い付いたのだろう。
 このように、親鸞や日蓮は、明星と關わる逸話とともに、第六天魔王波旬の位置付けを説いている。
 ところが、空海(774~835)は、延暦11(792)年、大學寮に入寮後、遣唐使に選ばれる延暦22(803)年の間の山岳修行中に、一沙門から「虚空藏求聞持法」を授かり、それを修め、室戸岬の御厨人窟(高知県室戸市室戸岬町)で瞑想をしているとき、口に明星が飛び込んで來たと、自著の『三教指歸』の序文で、自己幻想を綴っているも第六天魔王波旬については觸れてもいない。
 『三教指歸』は、空海晩年の著作だが、延暦14(797)年に書き上げた『聾瞽指歸』を改題、改定したものであり、儒教、道教、佛教の比較思想論との評価が一般的だ。
 一般的な評価はさておき、空海に道教の知識があったとはとてもじゃないが、思えない。
  


Posted by 柴田晴廣 at 16:31Comments(0)穂国幻史考牛窪考(増補版)

2023年04月22日

不立文字(ふりゅうもんじ)

 がんの再発悪化で、先も見えてきた中で、大著を残したことはすごいことだと言ってくれる方もいる。
 そして、その著書が時空を超えて残るとも。
 ただ、私はそうは思わない。
 このweb-logで、「胡蝶の夢」等書いているように、私の考えの柱の一つは老荘思想である。
 この老荘思想の前提にあったのが、禪だ。
 私は、豊川高校の卒業。在学時に校内に坐禪堂が完成し、授業とは別に、參禪した。
 上記のように、私は書いたものが時空を超えて残るなどとは思っていない。
 禪の教義で不立文字という言葉がある、文字や言葉では、本当のところは傳わらないということをいう。
 文字でどれだけ残しても、傳えたいことが傳わるとは思わない。
 私の著作を読まなくても、縁のある者には以心傳心、と私は思っている。
 一つ加えて置けば、私は文字のみで、言いたいことを傳えられるほど文章は上手くない。
   


Posted by 柴田晴廣 at 11:14Comments(4)雑談

2023年04月16日

無題

 このweb-logを始めたのが、2017年8月24日。
 その約一月前の7月19日、がんの転移で、末期がんと診断され、治療を受けても2年半と宣告された。
 ただ、このweb-logで書いてきたように、がん治療は日進月歩。
 転移を寛解させれば、完治も望めると。
 実際転移は寛解したものの、その後、再発が発覚、来れも寛解。
 ところが、昨年1月末、再度再発。
 6月ごろには、もって2月と。
 妹からは、「あんたもお母さんも見るつもりはないから、絶対連絡してくるな」と。
 先のことを考えれば、母が心配で、母の在所の跡を取った叔母に母の成年後見人を頼んだところ、逃げの一手。
 恩を仇で返された。
 母の姉妹も東京の叔母を除き、連絡は途絶える。
 自分自身の体に話を戻せば、再発及び転移しており、寛解は無理だろう。
 また、神経性の疼痛で、腰より下がしびれており、歩行も困難になって来た。
 これは見越しており、すでに介護申請はしてある。
 できれば、最期は自宅でと思っているからだ。
 楽に往生したいと思っている。
 そのような手配をしているが、母のことが気がかりである。  


Posted by 柴田晴廣 at 09:19Comments(12)

2023年04月10日

若葉祭

三つ車
 昨年、もって二ヶ月といわれたときには、もうお祭りは見れないなと諦めていた。
 その諦めていたお祭りを晩慣らしから三日間堪能できた。

 少子化、娯楽の多様化などで若い衆に加入する者が減少していた。
 それがコロナ下での三年間の中止で、加速した。
 コロナ下で、祭礼組織の変容、それに伴う祭禮の変容の顕在化は予想されたことであったが、想像以上に、祭禮の変容は激しいものであった。

 ただ、予想に反しといえば、上若組の隠れ太鼓は良かった。
 衣装替えも全員吹けるそうだ。
 これは期待が持てる。
  


Posted by 柴田晴廣 at 09:59Comments(22)雑談

2023年03月30日

無題

 書こうか書かまいか迷ったが
 先月28日の夜、腹痛でやぐるい、翌3月1日早朝、救急車を呼び、入院。
 8日に退院したものの、12日未明にやぐるい、早朝再び救急車を呼び、24日まで入院。
 この入退院で、一気に欲が、なくなった。煩悩がいくつか消え、成仏に近づいたということか。
 私の予想をはるか超えて、がんが進行している。
 先は長くないだろう。
 とはいえ、握年刊行した『穂国幻史考(増補新版)』は、急遽まとめたものであり、これだけは手を入れたいと思っている。
 今も、鍼を打ちに行ってきた。少し楽になってきた。
 人格的生存を優先して、往生しようと思っている。  


Posted by 柴田晴廣 at 16:31Comments(40)

2023年02月14日

楽しい時間はあっという間に

 昨日、山口大学の谷部真吾博士(社会学)が、訪ねてきた。
 祭礼ないし祭礼組織の変容の話に花が咲いた。
 あっという間にj期間が過ぎた。
 楽しい時間は、あっという間だ。

追記
 県のがんセンターに行き、一応の見通しは立った。
 予断は許さないが

 一段落ついたら、書き散らしてある、祭礼ないし祭礼組織の変容について、一本にまとめてみようと思っている。  


Posted by 柴田晴廣 at 11:16Comments(0)雑談

2023年01月25日

近況

 11月8日に「体調」のタイトルで投稿した。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1249688.html
 抗がん剤で、肝臓に転移したがんを縮小させ、ラジオ波治療に持ち込めば、何とかなるだろうと予想していたが、予想は外れ、ラジオ波治療に持ち込めそうにない。
 こうなると万事休すだ。
 このweb-logは、がんの肺等への転移が確認され、治療を受けても2年半といわれ、いままでまとめていた論考を、再度見直そうと思い始めたものであったが、そのもくてきもほぼ達成した。
 四苦の筆頭に「生」をもってきたのが、わかるようになった。
 これだけ苦しいなら、死んだ方がましだとの経験をしたからだ。
 四苦の最後に「死」をもってきたのも、死は四苦の中で一番楽だからだろう。
 病より先に老が先にあるのも、治せる病は山ほどあれど、老いに抗うのは、大変なものだからだろう。
 ずいぶん前から、此の世は「胡蝶の夢」だと思っておるし、彼の世も「胡蝶の夢」だと思っている。
 この連続が輪廻轉生、嫁も楽しいものばかりではないから、六道輪廻。
 縁がある者が来世の「胡蝶の夢」でも登場するのだろう。
 血縁者だからとはいえ、疎遠になっている者もいる。そういった血縁者は来世の「胡蝶の夢」には登場しないだろう。
 此の世は、結婚詐欺に遭ったりと、波亂万丈なものであったが、ポジティブに楽しんできた。
 此の世で、いい経験ができたと思っている。
 この経験を来世に活かそう。  


Posted by 柴田晴廣 at 19:51Comments(0)雑談

2023年01月20日

今度は電話回線が故障

 パソコンの故障が解消したら、今度は電話回線が故障した。
 昔なら、電電公社の営業所に出向き、その旨を伝えれば、あとは修理を待つだけであったが、今はNTTのビルは建っていてもそこに窓口はない。
 まず連絡先を探すのに一苦労。
 で、携帯電話があればともかく、なければ故障した旨の連絡さえできない。
 故障修理の電話をかけても、「お急ぎの方はホームページで」と。
 電話回線が壊れているのだから、インターネットの接続もできない。
 このweb-logで何度も投稿しているが、インターネットの普及で、便利どころか不便になった面はことのほか多い。
 実際、携帯電話の回線が不具合になって、大混乱が生じたではないか。
 デジタル化といえば、昔はテレビを買ってきても、コンセントをさし、アンテナ線を接続すれば、電源を入れて、チャンネルをひねれば、すぐに見たい番組が見れた。
 ところがいまはどうだろう。
 NTTの営業所の窓口。コンセントをさし、アンテナ線を接続すれば、すぐに見れるテレビ。こういったものはもう一度復活させるべきだろうし、本来の携帯電話から、ガラパゴス進化したスマホ(私はこれをメタボフォンだと思っておるが)ではなく、純粋な意味で、携帯できる電話機は残すべきだろう。
 多様とは真逆の画一が進んでいるのだろう。
  


Posted by 柴田晴廣 at 13:45Comments(0)雑談

2023年01月10日

パソコン故障

 パソコンが故障し、修理に出しておりました。  


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2022年12月04日

『穂国幻史考』増補新版続編

 『穂国幻史考』増補新版続編に以下の事項を書き足そうと思っております。

崇神及び埀仁條の出雲の記述は丹波
 日下部氏と丹波
 出雲神寶獻上事件と狹穗彦王の亂
 野見宿禰と丹波
持統及び元明の父・天智の出自
『日本書紀』が記す天智
『神皇正統記』卷二應神條
國造本紀が記す穗國造
 風祭に見る菟上足尼
 上陸地・柏木の濱
砥鹿神社社家戸賀里氏
 戸賀里氏と碧海郡渡刈邑
 "tukari"を冠する神社
蘇我大王家と繼體
 母系で繋がる繼體と蘇我大王家
 繼體と凡牟都和希王
多神教と神道
 多神教とは眞逆の排佛派
 排佛派の思想を受け繼ぐ國學
 宣長と篤胤
祭禮が内包する多樣な寛容性
 風流と異國の風物
 異國の言語と親和性の高い膠着語
 法會と祭禮
新羅堂崩れ
 湖北五山の大福寺
 東三河に輿えた影響

 全体の目次は以下のようになります。
 頁数388P、文字数213,358字

  穂国幻史考(増補新版続編) 〈目次〉

はしがき 8
風土記撰上と佳字二字令 29
 佳字二字令により消された地名 30
  『風土記』に收録された地名由來譚 32
日本書紀の暦日とその著述年代 35
 日本書紀の編纂は、いつ開始されたか 36
 日本書紀に用いられる暦法 43
 倭臭の違いから分類した日本書紀の各卷 46
皇大神宮の創建と持統三河行幸 53
 アマテラスの變容 54
 祀られる神アマテラスと倭姫巡幸 61
 持統三河行幸を萬葉集から考察する 62
崇神及び埀仁條の出雲の記述は丹波 73
 日下部氏と丹波 74
 出雲神寶獻上事件と狹穗彦王の亂 80
 野見宿禰と丹波 86
天皇の棄姓とその弊害 97
  『隋書』が記す倭王の姓 98
 易姓革命を回避するための棄姓とその弊害 101
持統及び元明の父・天智の出自 105
  『日本書紀』が記す天智 106
  『神皇正統記』卷二應神條 109
國造本紀が記す穗國造 111
 風祭に見る菟上足尼 112
 上陸地・柏木の濱 115
砥鹿神社社家戸賀里氏 117
 戸賀里氏と碧海郡渡刈邑 118
 "tukari"を冠する神社 119
蘇我大王家と繼體 125
 母系で繋がる繼體と蘇我大王家 126
 繼體と凡牟都和希王 128
多神教と神道 133
 多神教とは眞逆の排佛派 134
 排佛派の思想を受け繼ぐ國學 136
 宣長と篤胤 138
御靈信仰と靖國 141
 靖國の起源は招魂祭 142
 靖國は怨靈を鎭魂する宗教施設 144
日本人という曖昧な概念 153
 血統主義と出生地主義 154
 明治六年の時點で、明治政府の權力が及ぶ範圍にいたか否か 156
 国籍法との乖離 158
西寶の七福神踊 161
 なぜ辯才天の代わりに白狐か 162
 毘沙門天あるいは壽老人を缺く理由 166
祭禮が内包する多樣な寛容性 169
 風流と異國の風物 170
 異國の言語と親和性の高い膠着語 172
 法會と祭禮 175
山本勘助と牧野氏 179
  『武功雜記』の記述が勘助の實在を證明 180
  『牛窪密談記』における山本勘助の記述 184
 菅姓山本家系圖 186
 牧野氏の出自 193
大成經の僞作者・山鹿素行 201
 大成經彈壓事件と潮音道海 202
 高野本と山鹿素行 205
 大成經の系譜 217
菟足神社の風祭と諏訪の御頭祭 221
 風祭の供犧 222
 神幸に隨伴する獅子頭 229
新羅堂崩れ 247
 湖北五山の大福寺 248
 東三河に輿えた影響 254
祇園感神院とその祭神の本地 259
 東光寺と白山妙理權現 260
 祇園感神院と犬神人 261
 補陀落と東照大權現 268
專願寺の大施餓鬼 273
 專願寺の前身は專求庵 274
 施餓鬼とは 278
 葬頭姫を祭神とする三ツ相の水神社 279
 夏越祓と專願寺の大施餓鬼 287
伊豫橘氏と河童傳承 303
 橘公業と伊豫橘氏 304
 伊豫橘氏と龍神傳説 306
 海倉淵の椀貸傳説 306
人口に膾炙した露天商の認識を糺す 325
 博徒との違い 326
 商いという面からみた露天商 348
 無宿人の系譜 357
耶蘇教の傳來と女性の地位の變化 365
 夫婦別姓と母系制 366
 女丈夫の系譜 370
あとがき 376
主要参考文献 384

追記(2022.12.05 13:19)
 『穂国幻史考』増補新版続編の総頁数、文字数及び目次に頁番号を追加。  


Posted by 柴田晴廣 at 16:50Comments(0)穂国幻史考

2022年11月08日

体調

 本日、豊川市民病院で受診して来た。
 血液検査の結果は、腫瘍マーカーが上限5.0のところ、若干高めの7.2。
 多発性肝腫瘍の名の通り、一か所ではなく、数か所に転移している。
 化学療法で、転移の箇所を減らし、ラジオ波や放射線で退治するとの方針のようだ。
 とりあえず、ロンサーフを服用、12月1日からアバスチンの投与。

]追記(2022.11.09 17:49)
 ロンサーフは、手術前に服用しているから、ある程度効果があるのはわかっている。
 アバスチンも、転移と最初の再発時に投与している。これも効果が期待できる。
 ラジオ波治療まで持ち込めば、肝臓にはラジオ波は効果が期待できることから何とかなるだろう。  


Posted by 柴田晴廣 at 17:28Comments(0)雑談

2022年11月05日

葬頭姫2

 朔日、「葬頭姫」のタイトルで投稿した。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1249219.html
 朔日の投稿で記したように、瀬織津姫については、推敲中の『穂国幻史考』増補新版続編でも言及している。
 下記の『穂国幻史考』増補新版続編の目次やその概要を見れば、察しの良い人なら、どこで言及してあるか想像がつくだろう。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1241709.html
https://tokosabu.dosugoi.net/e1239637.html
https://tokosabu.dosugoi.net/e1243205.html
 『穂国幻史考』増補新版続編の「皇大神宮の創建と持統三河行幸」の「持統三河行幸を萬葉集から考察する」では、持統三河行幸の目的は、皇祖神アマテラスの創造の障碍を取り除くための武力制壓であるが、その詳細は「六國史」には記されておらず、『萬葉集』の歌から概要がわかる旨を記した。
 東三河には、持統三河行幸が行われた大寶年間創建の寺社があるが、その一つ砥鹿神社の縁起『砥鹿大菩薩縁起』では、里宮の創建逸話で、公宣卿が衣の袖を流し、その流れ着いた場所を里宮にした旨を記す。
 衣の袖を流した場所は、本宮山中の漲る瀧川。本宮山中の瀧といえば、陽向の瀧しかない。
 この瀧の名から、想起されるのが、天照の荒魂=撞賢木嚴之御魂天疎向津媛。度會神道では、天照の荒魂を瀬織津姫とする。
 瀬織津姫が葬頭姫であり、奪衣婆と習合したことを考慮すれば、穗別の祖・朝廷別王の姉・日葉須媛の葬儀に際し、殉死を中止し、埴輪を作ることを提言した野見宿禰を祖とし、葬送に携わっていた土師氏との関係を考える必要があろう。
 また『穂国幻史考』増補新版続編の「專願寺の大施餓鬼」では、「葬頭姫を祭神とする三ツ相の水神社」、「夏越祓と專願寺の大施餓鬼」の項が竝ぶ。当然ここでも瀬織津姫について言及してある。
 舊暦時代は、專願寺の大施餓鬼が六月末に行われていたと思われること、三ツ相の水神社の祭神が瀬織津姫であること、專願寺が豊川河口にあることを考えれば、專願寺の大施餓鬼に行けば、個人と似た人に会えるといった話も、どういった共同幻想を前提とするかわかるだろう。
  


Posted by 柴田晴廣 at 10:15Comments(0)穂国幻史考

2022年11月04日

葬頭姫

 この投稿を含めて、このweb-logに、306の投稿をした(2017年10月に、拙著『穂国幻史考』及び『牛窪考増補改訂版』の概要紹介に関する投稿を、このウェブログからすべて削除したから、実際の投稿数は、306以上だが)。
 このweb-logの管理画面には、「アクセス解析」の欄があり、さらにその中に、「人気記事上位100」の欄がある。
 私のweb-logの「人気記事上位100」の欄を見ると、1位が、このweb-logを開設したときに投稿した「はじめに」、2位が2022.6.3に投稿した「報告」、そして3位が、2020.2.22に投稿した「『エミシの国の女神』」だ。
 「『エミシの国の女神』」の投稿で記したように、『穂国幻史考』を刊行しようと思った動機の一つは、『エミシの国の女神』の内容が、余りにもお粗末だったからだ。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1126748.html
 私はこの『エミシの国の女神』の構想段階から関わっており、同書の「あとがき」に私の名も載る。
 著者の菊池展明は、この本の発行者「風琳堂」の社主・福住展人氏の筆名。
 福住氏は、私より八学年上であるが、私の弓術の弟弟子の国府高校での同級生。
 『エミシの国の女神』の発刊により、瀬織津姫の名が廣く世に知られるようになる。
 だが、先に記したように、その内容はお粗末なものであった。
 どうお粗末だったかを記せば、瀬織津姫が辯才天等と習合する旨を記すも、それを本地埀迹説を用いた説明がないことだ。
 ゆえに、瀬織津姫の名は廣く知られるようになったものの、僞書『秀眞傳』での瀬織津姫の言説や、スピリチャルといったおよそ学術的でない世界で語られている。
 当然、私はその責任を感じている。
 『エミシの国の女神』では、瀬織津姫は、消された女神と位置付け、記紀には登場しないとする。
 私は瀬織津姫の表記で登場しないだけで、『日本書紀』で、この神は登場すると考えている。抓津姫がそれだ。
 現在、瀬織津姫は、「せおりつひめ」と呼ばれているが、私は「せおつひめ」であり、「そうつひめ」と發音されていたと考えている。
 その「そうつひめ」が、抓津姫なのだ。
 そして抓津姫は『續日本紀』では、都麻都比賣とされ、「つまつひめ」と讀まれるようになる。
 記紀に登場しないのではなく、『日本書紀』には、登場し、『續日本紀』で讀みを變えられたのだ。
 瀬織津姫が、葬頭河の奪衣婆と習合するのも、この神が「そうつひめ」と呼ばれ、「葬頭姫」の漢字が想像されたからだ。
 朔日の投稿「お知らせ」で、『穂国幻史考』増補新版続編は、推敲を重ねている旨を記した。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1249142.html
 『穂国幻史考』増補新版続編では、瀬織津姫の本地埀迹説による簡潔な解説もしてある。というより、既に刊行した『穂国幻史考』増補新版で、丹念に説明してある。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1232562.html
 瀬織津姫が学術的な論考の俎上に載り、スピリチャルで語られる瀬織津姫に関する言説が払拭されることを願う。  


Posted by 柴田晴廣 at 10:41Comments(0)穂国幻史考

2022年11月03日

お知らせ

 8月27日に、「『穂国幻史考』増補新版続編」のタイトルの投稿をした。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1241709.html
 投稿から二月以上経っている。
 当然のことだが、穂国幻史考』増補新版続編の推敲を重ねている。
 ゆえに、8月27日に投稿した時点から紙面も増えている。
 実をいえば、紙面が増え、頁数、字数、目次の頁数が、変わるたびに、更新している。
 現時点では、頁数=302P、字数=163,711字(追記:11月15日時点では頁数=298P、字数=164,399字、11月19日時点で、166,118字)。
 投稿時より、頁数は、十頁ほど増えている。

 『穂国幻史考』増補新版続編の内容については、下記URL参照。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1243160.html
https://tokosabu.dosugoi.net/e1243205.html  


Posted by 柴田晴廣 at 11:25Comments(0)穂国幻史考

2022年10月30日

新聞の訃報欄

 本日の新聞の訃報欄にジェリー・リー・ルイスが亡くなったと載っていた。
 ジェリー・リー・ルイスについての詳細は、下記URL参照
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B9
 代表曲は
https://www.youtube.com/watch?v=lgCNOsSYP4I
https://www.youtube.com/watch?v=xs_bkhqJmRI

 話はがん治療の話に変わるが、10月3日にCTを撮影し、6日に検査報告書をもらった。
 診断の欄には、多発性肝腫瘍 mersと考えます、と画像診断の結果が書かれている。
 多発性肝腫瘍は肝転移のこと、metsは、マクロファージ細胞外トラップの略。
 肝転移促進の要因がmetsと判明したのは、数年前のことだから、画像を診断した放射線科の医師が書いてみたかったのだろう。
 肝転移の要因は、最近になって判明しただけで、大腸がんからの肝転移は、昔から一般的であるから、別段治療にかわりがあるわけではない。
 27日に受診し、報告書の解釈は、「マクロファージ細胞外トラップが要因で肝転移が促進した」でいいか聞いたところ、間違いなかった。
 月明けの1日から、経口薬のロンサーフを服用。12月1日から、プラス点滴薬のアバスチンを投薬するとの主治医の見解。
 肝転移は、上記化学療法の他、放射線、ラジオ波、マイクロ波、外科治療と選択肢は多い。
 主治医の宮木医師は、化学療法で縮小させてから、光線療法や手術を考えているのだろう。
 伯父(母の兄)は、肝臓がんを患い、再発したが、当時まだ保険適用になりたてのラジオ波治療を選択し、酒もたばこも別段制限するわけでもなく、10年丈夫だった。
 伯父は勉強嫌いだったが、地頭は良かった。ラジオ波治療も自分で探して選択したのだろう。
 伯父の例を見ているし、私もラジオ波は有効だと認識している。また私の場合、肝転移といっても早期発見の部類だ。
 焦ることはないだろう。
 なぜなら、以前投稿したように、光免疫療法は新たな展開が期待できるし、ウィルス治療、スーパーナノマシンによるドラッグ・デリバリー・システムも進展している。
 ※光免疫療法、ウィルス治療、スーパーナノマシンによるドラッグ・デリバリー・システムについては下記URL参照
https://tokosabu.dosugoi.net/e1244449.html
https://tokosabu.dosugoi.net/e1246599.html
https://tokosabu.dosugoi.net/e1246279.html
https://tokosabu.dosugoi.net/e1247010.html
 私が完治する確率も高いだろう。
 タイトルに反し、がんの話が長くなってしまった。  


Posted by 柴田晴廣 at 19:11Comments(0)雑談

2022年10月22日

母の誕生日

 今日10月22日は、母の誕生日だ。
 母は85歳になった。
 一昨年の母の誕生日の投稿で、母の筋力が衰えて来た旨を記した。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1160652.html
 一昨年より、衰えているが、筋力は年齢に関係なく、回復できる。
 それなりの筋力アップメニューを考えてある。
 晩は、母と何か美味しいものを食べよう。  


Posted by 柴田晴廣 at 10:22Comments(0)雑談

2022年10月16日

「極小マシンがあなたを救う!?薬を届けるナノマシン最前線」サイエンスZERO

 前回の投稿で、昨日のサイエンスZEROで、スーパーナノマシンについて放送することと、その放送内容の予想をした。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1246599.html
 今回は、そのサイエンスZEROの内容について記す。

 最初に体内を巡って検査・診断・治療をする、先の投稿の「タグ」の「体内病院」の説明があり、がんや、脳内の治療についての言及。
 そして、ナノマシンは、これも先の投稿で予測したドラッグ・デリバリー・システムであるとの説明もあった。
 さらに、先の投稿で、URLを紹介した、ナノマシンの開発者の片岡一則が登場。
 がんの治療においては、がん細胞だけでなく、正常な組織にも薬が到達するため、副作用が生じるとの説明があった。
 また、片岡さんの研究のわかり易い説明があり、なぜにナノマシンががん細胞に効率よく薬を届けるかの説明があった。
 さらに、ウィルスの性質を利用し、細胞内に入ってから、抗がん剤が放出させるように工夫したと。

 後半は、ナノマシンでも到達し辛いのが脳で、それを解決するために、グルコースを使ったと。
 これが完成すれば、脳の病の治療が向上すると。

 前回の投稿での予想は大体間違いなかったと思います。

 今回のサイエンスZEROの公式サイトは下記。再放送は、23日午前11:10から。
https://www.nhk.jp/p/zero/ts/XK5VKV7V98/episode/te/BG791PYXRJ/
  


Posted by 柴田晴廣 at 23:59Comments(0)雑談

2022年10月12日

スーパーナノマシン

 前回の投稿で記したように、次回のサイエンスZEROのタイトルは、「極小マシンがあなたを救う!?薬を届けるナノマシン最前線」。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1246279.html
 ドラッグ・デリバリー・システムの最新情報である。
 化学合成薬なんていうのは、一種の毒である。
 酒やたばこが体に害があるといっても、普通に購入できる。
 ところが抗がん剤は購入できない。要は劇薬=毒だからだ。
 当然、その毒が身体に入ってくれば、毒を排除しようとする。よって大量に投与しなければならないし、それにより重篤な副作用が生じる。
 パーキンソン病やアルツハイマー病の治療が困難なのは、脳はそうした異物を排除する強力なバリアがあるからだ。
 おそらく次回のサイエンスZEROでは、化学合成薬を身体が異物ではないと誤認させる方法等の話から、その薬剤が、患部を検知し、診断し、治療するという一連のシステムについて話が展開するのではないかと思う。
 スーパーナノマシンを利用したドラッグ・デリバリー・システムについては、以下も参考になるだろう。
https://emira-t.jp/ace/2557/
https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/tokkyo/document/index/22drag_delivery.pdf
 以上からわかるように、患者にとっては確実に治療が出来、重篤な副作用も抑えられ、大量の薬剤を投与する必要がなくなるから、医療費を削減でき、マクロでは健康保険での負担も削減できる。
 遺伝子を改変したとはいえ、ウィルスは異物であるから、ウィルス治療は、このスーパーナノマシンを使ったドラッグ・デリバリー・システムと併用することにより、効果も格段に向上するだろう。  


Posted by 柴田晴廣 at 15:03Comments(0)雑談

2022年10月10日

「ウイルスでがんをやっつけろ!最新治療の新戦略」サイエンスZERO

 前回の投稿「がんウィルス治療」では、昨日Eテレで放送されたサイエンスZEROで、がんのウィルス治療をテーマとする放送をする旨を記した。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1245550.html
 今回は、そのサイエンスZEROの内容について記す。

 前回の投稿で紹介した薬事承認された脳腫瘍のウィルス治療薬の紹介であり、他のがんの適用についての内容であった。
 開発者の藤堂具紀教授が解説。
 副作用は炎症と発熱だそう。
 近年、遺伝子組み換えにより正常の細胞ではウィルスが増えないように操作出来るようになったことから実用化された。
 また免疫細胞を活性化させ、がんを攻撃させることが出来るそうだ。
 脳腫瘍以外でも動物実験では、すべての固形がんに有効だったそうだ。
 再放送は、15日の昼の11:10から。
 来週もがん関連の内容。

追記(14:49)
 午前中に、9月30日の「何人かから大腸がんに罹患したとの連絡が」と題した投稿で記した高校以来の友人から電話があった。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1245250.html
 昨夜のサイエンスZEROについての電話だ。
 彼には、Eテレで、ウィルス治療んい関する番組があると伝えて置いた。
 それで、サイエンスZEROを見ての感想の電話だった。
 彼曰く「すごい治療じゃないか。これで末期がんも怖くないな」であった。
 番組では、1950年代からウィルス治療の研究が始まっていた説明もあった。
 だがしかし、がん細胞だけでなく正常な細胞にもウィルスが働き掛け、がん細胞のみでウィルスが増殖し、がん細胞を破壊できなかったから、研究が進展しなかったとの説明があった。
 それが遺伝子を改変の技術が進展し、安全性の問題がクリアできたとの説明があった。
 さらには、動物実験では、すべての固形がんに有効であることも。
 つまり脳腫瘍のみならず、他の固形がんについても、フェーズ2はクリアできることを暗に認めているのだ。
 そして、他の遺伝子を改変することにより個々の固形がんにより有効なウィルスを生産できる旨の説明もあった。
 以上の話から、彼も、ほとんどの固形がんでの実用化―保険適用は近く、有効な治療が期待できると判断して、「末期がんは怖くない」との発言に繋がったのだ。
 昨夜の番組で気になった点といえば、注射により直接がん細胞にウィルスを注入するという点であった。
 ただ来週放送予定のナノマシンの内容を考えれば、注射により直接がん細胞にウィルスを注入しなくても、このナノマシンにより、ウィルスをがん細胞に運んでもらえば、いいように思う。
 来週は、今週の続きという面もあるのではと私は捉えている。
 なお番組では、ヘルペスウィルスをベースにした治療薬についての話であったが、天然痘のワクチン株をベースにしたウィルス治療の研究も進んでいる。
https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20210115.html

追記(2022.10.11 11:34)
 昨夜、9月30日の「何人かから大腸がんに罹患したとの連絡が」と題した投稿で記した牛久保出身で、兄が大腸がんの食用油脂の企業の研究者の知人からメールがあった。
https://tokosabu.dosugoi.net/e1245250.html
 サイエンスZEROを視たというメールだ。
 彼も、遺伝子組み換えを用いたウイルスによる癌治療に期待したいとのこと。
 そして今後、全国の大学病院で治療事例が増えてくると、色んな事がわかって来ると思うとのこと。
 理系の研究者の言だけに説得力があります。  


Posted by 柴田晴廣 at 00:01Comments(0)雑談