2023年06月07日

日本語について

 日本語は、歓呼k・朝鮮語と同様に膠着語に属する。
 満州語や蒙古語も膠着語である。
 蒙古、満州、韓半島という流れで伝来したものといえる。
 日本語を考える上で、韓国。朝鮮語の習得は不可欠。
 もう一つ日本語を考える上で、重要なのは、アイヌ語。
 アイヌ語は抱合語に屬し、マレー・インドネシア語、タガログ語、台湾先住民の言語も抱合語だ。
 黒潮の流れに乗ってきた人たちの言語といえる。
 弥生、縄文を考える上でも重要であるし、蝦夷とアイヌの関係を考える上でもアイヌ語の習得は重要になる。
 ちなみに中国語は孤立語、英語やフランス語、ドイツ語などは屈折語に分類される。
 余談になるが、私は韓国・朝鮮語を理解できたことから、笹踊朝鮮通信使影響説を唱えることが出来た。



同じカテゴリー(穂国幻史考)の記事画像
刊行した『穂国幻史考(増補新版)』
海人族の古代史――非常民の民俗学への懸け橋
ちゃんこ鍋と……その薀蓄(笑)
蜂龍盃とねぎま汁で一盃
このクニの専門家という人種 付けたり「ホンブルグ」のことなど
同じカテゴリー(穂国幻史考)の記事
 スポーツ史学会 (2023-07-11 12:35)
 神事藝能と古典藝能 (2023-06-13 08:34)
 持統 (2023-05-17 04:59)
 祭禮ないし祭禮組織の變容 (2023-05-16 14:15)
 親鸞、日蓮、空海と明星のスタンス (2023-04-26 16:31)
 『穂国幻史考』増補新版続編 (2022-12-04 16:50)

この記事へのコメント
柴田晴廣 様

 小生、言語の分類に詳しくありませんので、違いがよくわかりません。古に人の移動がどのようなものであったかを考えるヒントになるのだろうと思います。膠着語の日本語と、抱合語のアイヌ語は、異なるのですね。

安達恭史
Posted by 安達恭史 at 2023年06月08日 09:13
安達恭史さま

 愚民化教育という国の都合から言えば、再遺書の外国語を日本語とは語族鵜が違う英語とするのは、理にかなったことですが、押し言えられる方としては、迷惑千万。
 論文などでもそうですが、「〇と×とを比較して説明せよ」とある場合、〇と×には、共通点があるものです。
 ヨーロッパの言語はほとんど同じ語族で、ヨーロッパでは母国語と同じ語族の多言語を最初に習うから、外国語を容易に習得でき、外国語に対する苦手意識も少ない。
 もっとも、愚民化教育の狙いは、外国語の習得を狙いとしているものではありませんし、むしろ民を学習から十座得ることにあるのですから、英語を選んだのでしょう。
 日本語と韓国・朝鮮語は、同じ語族で、構文も同じ、日本語を母国語と売る者であれば、韓国・朝鮮語の習得は半年もあれば十分です。
 逆もまた然り。
 加えて、「〇と×とを比較して説明せよ」と同様に、日本語と韓国・朝鮮語は類似の言語ですから、日本語を母国語とする者が、韓国・朝鮮語を習得すれば、日本語の特徴が理解でき、異なる語族に属する英語のような外国語の習得も容易になります。
 本当に、英語を習得させようとするなら、先に韓国・朝鮮語を半年間学習させ、英語を学習させた方が、確実に英語の習得も楽になります。
 また、勧告・朝鮮語でも、漢語由来の熟語が多く、漢字の音読みと韓国・朝鮮語読みでは、一定の対応があり、漢字の列島流入ルートの理解にもつながります。
 加えて置けば、日本語や韓国・朝鮮語では、語頭にR音が立つことはありません。語頭がR音の場合、縄文語(アイヌ語)や漢語由来の単語ということになります。
 余談になりますが、タイ語は、漢字で表記されていないだけで、中国南方方言の一つです。
 日本語は仮名漢字交じり、勧告・朝鮮語は、ハングル漢字交じりで表記されますが、言語学的に見ればごくごく近い言語です。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月08日 10:59
柴田晴廣 様

 このごろの、学校における英語学習方法がどのようになっているのかわかりませんが、小生の経験で言えば、世の中で役立つ英語教育ではなかった、というのが率直な意見です。小生が会社に入った頃、韓国・朝鮮語を学習していた会社の先輩がいました。目的が何であったかよくわかりませんが、柴田さんのおっしゃるように、英語を習得するなら、日本語と同じ語族の韓国・朝鮮語を先に習得したほうが早いだろうと思いました。やってみようかな。

安達恭史
Posted by 安達恭史 at 2023年06月09日 07:30
安達恭史さま

 日本語の特徴はと聞かれて、日本語を母国語とする者のどれだけが的確な答えが出せるか?
 先に記したように、日本語と韓国・朝鮮語は構文は同じで、文法も共通する点が多い言語です。
 勧告・朝鮮語を学習して気付くのは、日本語は、終止形と連体形が同じだということです。
 話は変わりますが、日本語を母国語とする多くの者が、英語習得で躓くのは、関係代名詞、不定詞、動名詞と日本語の連体形につながる箇所です。
 韓国・朝鮮語を習得しておれば、日本語を話しているときも、終止形と連体形を意識するようになります。
 これにより、関係代名詞、不定詞、動名詞で躓くことも防げるはずです。
 また、先に漢字の音読みと韓国・朝鮮語読みには、対応があると書きましたがより厳密には、音読みの振り仮名を旧仮名遣いで振ったときです。
 たとえば、甲乙の甲。音読みの有仮名遣いでの振り仮名は「かふ」。韓国・朝鮮語読みでは「kap」です。
 韓国・朝鮮語の習得の過程で、旧仮名遣い等の古典の理解も深まります。
 韓国・朝鮮語にも敬語はありますが、韓国・朝鮮語では絶対敬語。
 ところが、どういうわけか、相対敬語の日本語でも、後続についてだけは、韓国・朝鮮語と同じ絶対敬語。
 こうした自分化のおかしさに気付くことが出来るのも、似た言語の韓国・朝鮮語を知っていればこそです。
 日本語の一人称のブレも、相対敬語と無縁ではないでしょう。
 世界的に話者が多い英語を習得するのが国際化ではありません。
 自分化の理解を深めることが国際化でしょう。
 その自分化を理解を付賭けるきっかけになるのが、韓国・朝鮮語の習得です。
 自分化を理解しておれば、歴史修正主義といったバカげた史観も生まれてきません。
 外国語教育を英語からなど、愚民化教育以外の何物でもありません。
 愚民化教育の物差し=偏差値などというばかげたものとも早く決別すべきです。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月09日 08:43
安達恭史さま

 ハングルについて補足しておけば、ハングルは、李朝朝鮮四代國王・世宗が、宗28(1446)年に、民衆の讀み書きの普及のために古篆字體を基にわずか3年で創作したといわれ、自然発生的なものではなく、言語学に基づいた文字であることから、音韻の変化(グリムの法則)の理解には役に立ちます。
 また、日本語は、基本的に子音が連続することはありませんが、韓国・朝鮮語では、子音が連続します。
 日本語での子音の連続は「ん」の後に子音が続くことです。
 「ん」については、ローマ字では、一般に「n」で表記されますが、実際には、新橋のように、後にbが続く場合や、mやpが続く場合は、「m」、ホンコンのように「k]が続く場合や「g」が続く場合は、「ng」で発音されます。
 発音についていえば、万葉仮名の甲音乙音は、かんこく・朝鮮語や満州語にみられる陽母音、陰母音に基づく差でしょう。
 『日本書紀』を見ても、百済人が音博士に就いた旨が記されています、
 万葉仮名の成立にも百済人が大きくかかわっていたことを示唆させます。
 朝鮮語を理解しておれば、本居宣長も、『古事記』から「漢意」を排せば、何も残らないことがわかったでしょう。
 既述のように、ハングルは古篆字體を基に創作されたといわれますが、この古篆字體、元朝のパスパ文字のことともいわれます。おそらく世宗がハングルの創作に取り掛かる前からパスパ文字を基に、プレ・ハングルといえるものが使われていたと思われます。そのプレ・ハングルが元の高麗支配により對馬に傳わり、篤胤のいう神代文字の發見に繋がったとっ推測されます。篤胤のいう神代文字の多くがハングルと同様の構造だからです。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月10日 15:25
安達恭史さま

 抱合語について補足て置けば、The Beach Boysの楽曲Surfin' USAに出てくるネイティブ・アメリカンの伝統的サンダルHUARACHE (ワラチ) の語源が、草鞋(わらじ)との説があるのも、ネイティブ・アメリカンの言語がアイヌ語と同様の抱合語だからである。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月10日 16:23
安達恭史さま

 歪な明治政府の初等教育は、寺子屋のカリキュラムを利用しつつ、悪用したといったところでしょうか。
 寺子屋では、「読み書き算盤」。
 江戸時代の日本の識字率は高いものでしたし、算盤=和算に至っては、世界有数の水準でした。
 これを富國彊兵に利用した。
 自分の頭で考える習慣が亡くなりました。
 上述のように「読み書き算盤」の「読み書き」は識字率のことであって、文章を書く、文章を理解することではありません。
 これを教えていないから、文章を書くのがあ苦手な者が多いわけです。
 かくゆうわたしも、文章を書く技術は、初等教育で習得したのではなく、社会人になって、発明協会が発行していた「特許明細書の書き方」といった本から学びました。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月11日 08:47
柴田晴廣 様

 言語の件、色々と教えていただきましてありがとうございます。

 小生、学生の頃まで文章を書くのが苦手でした。手ほどきを受けることも無ければ、読書量も少なく、高校時代にようやく推理小説を読むようになった程度です。
 大学に進んでからは、様々な分野の本をよむようになり、大学のレポートや卒業論文を書くようになってから形式的はことは学びましたが、社会人になると報告書を提出するたびに修正を受ける等、鍛えられたと思います。そのうちに特許明細を書くようになり、大学院(知識科学分野)に進み、本格的に学術論文を書くようになって、今に至っておりますが、上手い文章が書けるようになったわけでもなく、英語も大して話せるようになったわけでもないので、柴田さんの言語の話は、とても興味を持ちました。

安達恭史
 
Posted by 安達恭史 at 2023年06月11日 14:18
柴田晴廣 様

 話は変わりますが、この週末は、鳥越神社の祭禮です。今夜、都下で最大の千貫神輿が巡幸します。天気が気になりますが、現在は上がっております。今夜の宮入までもてばいいんですけどね。

 浅草の三社祭は済みましたが、鳥越祭りとなれば、浅草の飲食店も混むことでしょう。十年以上前に、神谷バーの一階で、デンキブランの水割を飲んだことあります。満席でした。

 小生の暮らす町屋の「ちかとなり」、田端新町一丁目の交差点側に、暖簾分けされた「神谷酒場」という小さな店がありました。つまみが一品350円程度で女人禁制の店でした。ここでは浅草の神谷バーでは出していないデンキブランのハイボールが飲めました。このお店は、十五年ほど前に廃業してしまいましたが、煮凝りと赤いウインナー炒めを肴に、デンキブラン・ハイボールをしこたま呑んだ思い出があります。詳しくは、大川 渉ほか著:『下町酒場巡礼』(ちくま文庫)に出ています。

安達恭史

 



 

 




安達恭史
Posted by 安達恭史 at 2023年06月11日 14:54
安達恭史さま

 私も読書は嫌いでした。
 作文の中でも読書感想文というジャンルの作文が苦手で、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」で、読書も嫌いになりました。
 大学に入学したのち、拙著の題号を揮毫してくれた田村晴夫氏に、「これ面白いぞ」と勧められた『猿丸幻視行』が最初でした。
 その後、祖母の在所に養子に来てくれた、サーファーの走りの幸ちゃんが、半村良の『産霊山秘録』、『妖星伝』持ってきてくれて、半村の作品を行く討つか読みました。
 私は、父と一緒に仕事をしておりまして、特許を出願したいといったところ、特許事務所に頼めば、出願だけで、30万はかかる。図書館委に行けば発明協会からいくつか本が出ているからそれを借りてきて書けばかけるしそれなら、印紙代だけで済むといわれたのがきっかけでした。
 今考えれば、作文の中でも説明文は、むしろ得意で、初等教育で、一二度あった説明文の授業では、すらすらと書け、教壇で発表したことを思い出しました。
 東京は六月の祭禮が多いですね。
 春は少ないような気がします。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月11日 23:06
柴田晴廣 様

 読書感想文と説明文は、たしかに違いますね。小生も、説明文は書けました。報告書や学術論文は、個人的な思い込みを書き連ねるのは適切ではなく、客観的な見方や根拠を示して書きますから、感想文といった感覚的なことばで展開していく文章とは根本的に異なると思っております。もっとも、今でも文章を書くのは好きではありませんが。

 東京は、春の祭禮は少ない気がしますね。六月末に夏越の大祓で茅の輪を飾る神社が目につきます。小生が意識して見るようになったのは、この十五年程度のことです。

安達恭史
 
Posted by 安達恭史 at 2023年06月12日 07:37
安達恭史さま

 読書感想文のような主観を主にした文章を書くのも苦手ですが、主観を主とした文章を読むのも苦手です。
 拙著の題号を揮毫してくれた田村晴夫氏が薦めてくれたのが、客観的事実の積み重ねにより、話が展開する推理小説だったのがよかったと思っております。
 半村の伝奇小説も史実を客観的に連ねる中での創作ですし、半村自身「嘘部シリーズ」で、嘘が嘘でないように思える客観的な手法により伝奇に仕立てています。
 確か『簡単な殺人法』のタイトルのエッセイだったと思いますが、ハードボイルド作家レーモンド・チャンドラーが、古典的な推理小説は殺人の舞台設定に無理があるからリアリティに欠ける旨の話をしておりました。
 学術論文以外でも、私が読んだ本は、客観的な文章を主に書かれたものが多いように思います。
Posted by 柴田晴廣柴田晴廣 at 2023年06月12日 10:06
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。