2021年09月22日

がんについての書籍の新聞広告

 本日の中日新聞朝刊二面下欄左に「5年生存率7%未満のがんステージⅣを宣告された私が8年たっても元気な理由」(著者泉水繁幸)と、長ったらしい本の広告が載っていた。広告には「発売即2刷出来」、「Amazon第1位!」とも載っている。
 このWeb-logで、何度か書いたが、私は大腸がんステージ3aと診断され、豊川市民病院で手術を受け、その後、転移を半年間見落とされ、余命半年と宣告され、4年以上が経っている。抗がん剤治療を受けても余命2年半とも宣告された。
 見落としでたらめの説明をされ、自身で特許公報等からがんの発生、転移、再発のメカニズムを把握し、治療計画を立て、青山病院で治療をし、転移を克服した。
 ところが、昨年4月再発し、今年の4月に腸炎に罹患し、41度の発熱を好機とし、再発も克服した。
 上記中日新聞の本の広告には、「再発を防いだ食事と恐怖に克つ心のきたえ方」とあるが、私は首を傾げる。
 まず再発は、手術等によりがん細胞を切除しても、がん細胞の工場ともいえるがん幹細胞が残っておれば、再発するものであり、食事で再発が防止できるものではない。食事で再発が防止できるなら、抗がん剤治療など不要になるし、手術も放射線治療も不要になる。加えてがん幹細胞も切除されていれば、何もしなくても再発しない。
 そもそもこの泉水繁幸という著者はがんの知識があるのだろうか。
 「恐怖に克つ心のきたえ方」というのも何がいいたいのかわからない。死という恐怖を受け入れる心を作る方法ということだろうか?とすれば、「8年たっても元気な理由」には、ならない。がんは根性論で克服できるものではない。大体余命宣告されてから心を鍛え始めたところで、死の恐怖に打ち克つ心など鍛えられるはずもない。常日頃の哲学的宗教的な思考があって初めてなせるものだ。
 ちなみに私は自分の戒名を自分で付けた。理證晴連居士だ。理證は私の信条から、晴連居士は、私の諱「晴廣」の上の一字「晴」と、酒仙李白の號「青蓮居士」にあやかった。自分では自分に合った戒名だと思っているし、現世なんていうのは胡蝶の夢、一期一會を大切に人生を全うするのが往生だと思っている。彼世もまた胡蝶の夢だと思っている。
 こんな役に立たないどころか有害な本が、「Amazon第1位!」なのかと驚いた。
 広告によれば「ユサブル」とかいう出版社のようだが、この出版社の医学関連の本は、このがんの本と同程度の科学とはかけ離れたものなのだろう。
 そもそもがんの高いステージの治療は、bespokeでなければならないだろう。マニュアル化した書籍で克服できるものではない(bespokeについては、以前投稿したhttps://tokosabu.dosugoi.net/e989330.html参照)。
 一緒に広告に出ている「医師が教える新型コロナワクチンの正体」という本も、その紹介を見ただけであやしい本だ。
 何度も書いているが、医師免許は国家資格の中では自動車の運転免許書並みの合格率で、すべる方がむつかしい資格試験だ。ぎりぎり合格した者なんていうのは、いっちゃあなんだが、かなりのバカだ。加えて博士号で一番取得しやすいのが医学博士。
 医師や医学博士という肩書で胡麻化されてはいけない。
 難病に罹患したら、まず特許庁のホームページに行き、電子図書館に入り、特許検索で、その病気に関する治療薬等からその病気のメカニズムを把握し、学術論文等で治療法の良否を判断し、選択することだ。特許出願は伊達や酔狂でするものではない。特に医薬という莫大な収入につながる特許出願はなおさらだ。医者の知識より特許公報の方が数段勝ると私は考えている。
 私は何も特別な治療を受けてがんの転移や再発を克服したわけではない。すべて保険適用の治療だ。

追伸
 皮膚に発疹が出ているほか症状はないが、水疱瘡に罹患した。昨日医者に行き、快方に向かっている。
 



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Posted by 柴田晴廣 at 21:29│Comments(0)雑談
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