2017年12月08日

敬語について

 「敬語について」のカテゴリーを「穂国幻史考」にしたのは、今から書くことは2007年に刊行した拙著「穂国幻史考」のあとがきで述べた内容を、ここに書くに過ぎないからです。

 さて、日本語という言語の中での敬語は、謙譲語などがあることから、相対敬語になります。
 相対敬語という言葉があるように、絶対敬語というものもあります。
 たとえば、韓国・朝鮮語の敬語は、絶対敬語になります。
 先に謙譲語の例を出しましたが、日本語の敬語では、身内の話をするときは謙譲の表現になります。「父は外出しています」、「社長は席を外しています」などです。
 絶対敬語の世界では、「父上は外出していらっしゃいます」、「社長さまはお席を外していらっしゃいます」となるかと思います。
 日本語と構文が同じ韓国・朝鮮語の敬語は、絶対敬語です。ですから、「お父様は、外出していらっしゃいます」、「社長様はお席を外していらっしゃいます」が、正しい敬語の用法になります。
 北朝鮮の「将軍任」なんていうのは、朝鮮語の敬語の用法としては正しいものになります。
 日本語の敬語の用法からいえば、相対敬語であるはずが、なぜか「天皇陛下、皇后陛下がオランダ女王の宮中晩餐会に招かれる」といった韓国・朝鮮語の敬語の用法に基づいて表現するという、はなはだおかしな用法がまかり通っております。
 絶対敬語の韓国・朝鮮語の敬語でなく、謙譲語を有する相対敬語の日本語の敬語の正しい用法からいえば「天皇、皇后がオランダ女王陛下の宮中晩餐会に招かれる」となります。
 新聞、テレビを始め、日本語としておかしな用法を使っていることから、二十年ほど前、各新聞社に質問したことがありましたが、どの新聞社も慣例に従ったといっておりました。
 これなど、慣例に従ったものではなく、洗脳=マインドコントロールというほかありません。
 もっとも、天皇は韓半島から来た者だから、日本語の敬語の用法でなく、韓国・朝鮮語の敬語の用法に従ったというなら、なるほどと納得出来はしますが。
 この敬語の用法をおかしいとも思っていないとすれば、日本列島には日本語が理解出来ていない者ばっかしかおらんというこになるでしょうね。



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Posted by 柴田晴廣 at 23:51│Comments(0)穂国幻史考
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