2017年12月08日

雑談

 今回のタイトルは「雑談」ですが、カテゴリーとしては「牛窪考(増補版)」になります。
 ですから、拙著「牛窪考(増補版)」に沿った話です。

 「牛窪考(増補版)」は、拙著「穂国幻史考」の第三話を独立させたものです。
 「穂国幻史考」は、東三河の伝承から正史を問うたものです。
 「牛窪考(増補版)」附録2の「相撲雑話」も当然、相撲を、正史を、問うた論考です。

 貴乃花の相撲道、白鵬の相撲道の対立とかいっておりますが、所詮、両者の相撲道なるものは、正史という狭いコップの中での相撲についての考え方の相違に過ぎず、私から言えば、目くそ鼻くその相撲道というか、そもそも「道」なんていうのは、新渡戸稲造の「武士道」以降の考えによるものに過ぎないもの。貴乃花や白鵬が所属する相撲協会の相撲道なんていうのは、明治末以降に、国技館が建設されて以降に確立された、たかだか百年のもので、伝統云々など笑止の沙汰。
 もっとも、保守派なんていう連中がいう伝統なんていうのも、たかだか百年程度のものであり、相撲協会の伝統と変わらんもんですが。
 大体、相撲の祖とされる野見宿禰について、正史及びそれに準ずる『新撰姓氏録』の記載を見ても、虚構の万世一系とはまったく異なる系譜に属することが明らかであり、大体、相撲の歴史を語るにヒロヒトが云々と語ること自体が、相撲の歴史をあまりに知らなさ過ぎるのです。
 相撲の歴史っていうのは、その虚構の万世一系を覆す野見宿禰から始まるもので、そもそも千秋楽に「君が代」を斉唱すること自体が馬鹿げたことなのです。ですから、野見宿禰後裔が創建した永代嶋八幡宮と神社本庁がもめるなんていうのは、当然といえば当然のこと。
 もっとも「君が代」は、天皇を寿ぐ和歌ではなく、この和歌は天皇の寿命を縮める呪いをかけたイワナガヒメ(別名コケムスガミ)を讃える和歌と捉えれば、大相撲の千秋楽に斉唱する和歌として最適といえると思いますが。
 この記事を読んで、意味が分からず、その意味を知りたい方は、是非、拙著『穂国幻史考』、『牛窪考(増補版)』を購入して下さい。
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/atabis/
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/atabis/newpage5.html



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Posted by 柴田晴廣 at 20:37│Comments(0)牛窪考(増補版)
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