2020年12月18日

花の舞と湯豆腐で

花の舞純米酒

 今晩は、父の従兄弟の柴田三郎さんから頂いた「花の舞」純米酒で一盃。
 花の舞酒造の酒藏には何度か行ったことがある。
 気さくな社長で、試飲を勧めてくる。仕込みの水も飲んだことがあるが、これがまたおいしい。
 この水にこの酒ありというところか。

 さて、このWeb-logの読者の中には、遠州の方もいる。
 そこで、花の舞酒造の所在地・浜松市北区宮口について、私の見解を少し述べて置こう。
 この宮口という地名。屯倉が訛ったものといわれる。
 ただ私はこの言説に素直に同意できない。
 この宮口は、『和名類聚抄』二〇卷本の一二部「國郡部」の遠江國の項の麁玉郡の三宅(美也介)鄕に比定されるが、その東隣は、赤狭鄕であったと推定される。
 井伊盛直の二男・俊直は、この赤狭鄕に因み赤佐を名乘る。
 さて、その井伊氏であるが、始祖・共保(1010~1093)の母は、三宅を本姓とする井端谷篤茂の娘とする説がある。私は三宅の地名は、この井伊氏ゆかりの三宅に因むと私は考える。
 ここで井伊氏について付け加えて置けば、菩提寺の萬松山龍潭寺(浜松市北区引佐町井伊谷/臨済宗妙心寺派)の本尊の虚空藏菩薩、渭伊神社(浜松市北区引佐町井伊谷)の字名及び裏山の名等から、本姓は三島神を奉戴した伊豫橘氏と考える。
 なお、『佐渡御勘氣抄』で、「日本國東夷東條安房の國の海邊の施陀羅が子なり」と自らの出自を語る日蓮(1222~1282)は、幕府から牛の屠殺と牛肉の精肉を唯一認められていた彦根藩主の井伊家の庶流である。
 以上については、推敲中の『牛窪考(増補改訂版)』の拾遺五「検証 東三河の徐福伝説」の補遺「非農耕民はなぜ秦氏の裔を称するのか」の二つ目の見出し「ひょうすべと秦氏――農本主義と非定住者」の二つ目の小見出し「ひょうすべと三島神――三島神が降臨した攝津三島江と上宮天満宮」で詳述してある。

湯豆腐

 肴の湯豆腐についても、コーヒーのような苦い思い出を書いておこうか(笑)。
 消防団に在団していた当時だから、30年以上も前のことになるが、コーヒー味の湯豆腐を食べたことがある。
 別段、私はコーヒーが好きなわけではない。喫茶店に入るなら、断然Barだ。
 そんなコーヒーが好きでもない私がコーヒー味の湯豆腐を食べたいきさつについて語らせてもらう。
 食べた店は、確か開店初日だったと記憶しておる。
 牛久保分団全員が同じものを食べ、ビールを呑んだが、そのうちの半数が、忙しさと開店当日ということもあり、湯豆腐のたれでなく、誤ってアイスコーヒーが注がれていたのである。
 全員が全員、アイスコーヒーであれば、全員でおかしいということになるが、半数はちゃんとした湯豆腐のたれであること、そしてアルコールも入っていることもあり、話がややこしくなった。
 半数は、別におかしな味ではないというのだ。私は運悪くアイスコーヒー組であったが、まさかアイスコーヒーを温めたものだとは思わず、甘苦い変わった味の湯豆腐だと思っておった。
 そんな中で、アイスコーヒー組で、私より五学年上で、現在市会議員を務めておる某氏(苗字は私と同じ)は、本場の京都の湯豆腐は、こういうものだと。
 追加のビールを持ってきてもらったときだと記憶するが、店員に味がおかしいと何人かが問い合わせたところ、手違いでアイスコーヒーだと判明し、新たにちゃんとした湯豆腐を持ってきてくれた。
 もちろん、京都の湯豆腐はこういうものだといった現在市会議員の先生(笑)は、いった手前、やせ我慢してコーヒー味の湯豆腐を完食した(笑)
 言動不一致の貧相な子泣き爺ガースー改め、下司の極み「ゲースー」(笑)とは、比べものにならないぐらい、ブレがない先生だ(笑)
 当然のことだが、今晩の湯豆腐のたれは、コーヒー味ではなく(笑)、味醂、砂糖、醤油に出汁、薬味に葱と柚子の皮を加えたものだ。
 市会議員の先生とは、昨年の「若葉祭」の折も、私の家で、度々コメントを投稿してくれる安達恭史君と三人で一緒に呑んだ。
 今度呑むときは、先生(笑)には、コーヒー味の冷奴でも作ってあげようか(笑)
 三十数年ぶりで食べるコーヒー味の豆腐料理にT君先生がどんな反応をするか楽しみだ(笑)



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